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冷えは血流不足・悪化により深刻化する|血虚・瘀血がもたらす問題

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気虚は血虚、瘀血をもたらし、冷えを増幅させる


五臓の機能不全により冷えが発生し始めると、体内における「気」が
温かい部位へと下降するのを止め、冷えのぼせ、食欲不振を通じて
「気虚」の状態へと移行することを説明しました。


実は気虚の状態においては、「気」以外で人体の形成に携わる「血」や
「水」の流れも滞ることが漢方では指摘されています。


ここでいう「血」と「水」とは、漢方でいう体液(陰液)のうち
赤いものと透明なものをそれぞれ指します。気虚の状態で
血と水の流れが滞ると、その状態は一層深刻の度を深め、
「気鬱」へと至ることとなります。


本記事は以降「血」に的を絞り、その不足と流れの滞りが冷えと
いかに関わりあうかを説明してまいます。まず、冷えにより体内の
血が不足しがちとなる状態を、漢方では「血虚」と呼びます。
血虚は西洋医学で言うところの貧血とほぼ同義であると考えて
よいでしょう。


血虚の原因としましては、生まれつきによるものや鉄、銅、
コバルトなどのミネラルの欠如などがあげられますが、冷えとの
関連では、五臓における脾(胃腸やその他消化器系)の機能不全に
よるところが大きいといえます。


また特に女性の場合は、月経による排卵に伴う出血が、血虚の大きな
原因となります。このようにして生じた血虚は、細胞における酸素と炭素、
栄養素と排泄物の交換を遅滞させ、結果、皮膚のあれ、顔色不良、
眼精疲労などの症状となって現れてくることとなります。


他方、血流の滞りは、漢方において「瘀血(お血)」と呼ばれています。
「瘀」という字はやまいだれに「於」と記すことからも伺えるように、
病的に血が体内に滞ることを意味します。この瘀血は、体内の冷えを
増幅させるという点で、冷え性の問題とより密接な関係にあるといえます。


瘀血がもたらす症状としましては、心臓、脳血管、そして腰部における
血管疾患などをあげることができます。これらにおける血の滞留が
血管疾患をもたらし、新陳代謝の不全、ひいて冷えをもたらすものと
考えられます。


しかし血の滞留が最も顕著な部位は、やはり女性の子宮であるといえます。
排卵現象に見てとれるように、新しい生命体を育む役割を担う子宮に
おいては血が集中することとなるわけですが、五臓の機能不全や気虚が
一度生じると、血流は滞りがちとなってしまうのです。


古い血がとどまることで子宮における新陳代謝は阻害され、子宮に
冷えが常在する結果となります。また生理痛も生み出されていくことと
なります。そして気虚により生み出された血虚や瘀血が、今度は気の
流れを一層悪化させるという負のフィードバックをもたらすこととなります。


生理前の女性のイライラは、漢方においては、このように説明されるのです。

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