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冷え性は東洋医学固有の概念|西洋医学との治療を巡る相違について

東洋医学対西洋医学(縮小).png
西洋医学は対処療法を、東洋医学は「体全体の流れ」を重視し
治療をすすめます。 

最近では「冷え性」という言葉も広く人口に膾炙するようになりましたが、
あらためて「冷え性」は「東洋医学」に固有の概念であることを確認して
おくことは重要であるように思えます。


といいますのも東洋医学におきましては、「冷え性」を含め病気や体の不調は
体全体の問題なのであり、対処療法を中心とする西洋医学とは診断も治癒も
根本的に異なったものとなってくるからです(病気が体全体の気・血・水の流れの
乱れや五臓間の相互連関の不全によるものである点につきましては、こちら
ご覧下さい。)。

 

実際西洋医学の方では「冷え性」は独自の病気としては認識されておらず
(それ故正式な病名も与えられていません)、「血液不足や代謝の不全に
よりもたらされる熱生産不足の現象」などといった説明があてがわれて
いるのが現状です。


東洋医学の立場に立つ本サイトにおきましても、便宜上西洋医学的な
説明を用いてきたこともありましたが、やはり東洋医学における冷え性の
理解とは根本的に異なるものであるということができます。


といいますのも、西洋医学の場合は、血液不足にせよ代謝の不全にせよ、
それらの究極的な原因を臓器や神経、ホルモン等と特定化した上で治療の
対象としていくこととなるからです。そしてまさにこの点が、西洋医学が
対処療法的であるといわれる所以なのです。

 

東洋医学と西洋医学におけるこのような病気の把握の仕方の相違が、
両者の病気の治癒の相違ともなって現れて来ることとなります。


例えばある臓器が炎症を引き起こしているとしましょう。このような場合、
西洋医学の立場からしますと、その部位の消炎が何よりも重要となります
から、消炎鎮痛剤、ステロイド、解熱剤等を用いて炎症を絶とうとします。


しかしこのような措置は、東洋医学的見地からしますと、必ずしも好ましいもの
であるとはいえないのです。その理由は消炎鎮痛剤やステロイドの利用は
往々にして血流を阻害してしまったり、体全体を冷えこませてしまうこととなって
しまうからです。


加えて東洋医学の立場からしますと、炎症を起こしている部位は、何らかの
防衛反応としてそのような炎症を起こしているものと理解をされます。
したがいまして上記しました薬剤を使用することは、体の自然な防衛反応に
逆らった行為であるということとなってしまうのです。


臓器の炎症に対する東洋医学のアプローチは、病気にかかった人の気質なり
体質等の「証」を見定めた上で、最適な漢方薬を処方していくことです。そうする
ことで陰液の流れを改善し、炎症を抑えようと考えるのです。


西洋医学と同様、東洋医学においても炎症をおこしている箇所を温めるような
ことはしませんが、一度炎症がひけばその部位を温めることが強く勧められます。
また場合によっては、ツボとツボの間に経路を作り、気の流れをスムーズにすべく
鍼灸が施されるようなこともあります。


ここでは何も東洋医学が西洋医学よりも優れているとか、また逆であるとかを
主張しようというのではありません。両者それぞれ一長一短あるというのが
実情で、例えば急性疾患一般については、明らかに西洋医学の方が優れていると
いえます。ただ冷え性や関連する病気の治癒に関しましては、東洋医学の方が
かなりの程度、その真価を発揮しつつあるというのが実情であるといえるでしょう。

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